2016年03月13日

Travel and business culture

ニューヨークに引っ越してきてから、ほぼ毎週ボストンとニューヨーク間を往復している。それに加えて、月に一回程度西海岸への出張している。こんなに出張してしたのは、コンサル時代中国にいた時以来だ。その時は確か年間70-80回のフライトに乗っていた。

結構当たり前の話なのだが、国土の大きい国は出張がどうしても多くなってしまう。日本は殆ど東京にすべてが集中しているが、中国だったら北京、上海、広州や深センなどの都市に色々と分散しているし、アメリカでメディアビジネスをやる上では、ニューヨークとロサンゼルスは外せない。

週に一、二回出張するだけで、15%から20%の時間を消費してしまう。これは各国の商習慣にも大きな影響を与えているのではないか。

米国に来てびっくりしたのが、1000万レベルの契約でも電話越しに成立することだ。一回も会っていないことも多々ある。これは日本では絶対に有り得ないと思う。這ってでも会いに来いと言われそうだ。電話越しでも契約が成立するために、セールスマニュアルが高度に発達しているし、リモート会議ツールも非常に多い

と言ってもやはり直接あって話さないといけない時もある。でもスタートアップだと全国に出張することもできないし、拠点を作るのはもってのほかだ。故にResellerのネットワークが発達する。一日に数通は営業代理の営業を受けるし、恐らくB2Bビジネスのかなりの会社がそういったResellerに業務を委託しているのだと思う

また米国ではクレジットカードを含めたポイントが非常に発達しているが、これも出張が多いことと関係があるのではないか。出張が多いとマイレージが貯まるクレジットカードを作ることになる。溜まったマイレージが一種の基軸通貨となり、他のポイントを色々と束ねていく。総消費額に占めるポイント還元の比率はかなり高い気がする





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2015年06月08日

MYCODE

DeNA社が展開するMYCODEというサービスを試してみた。

ガンを含む病気にかかる確率、体質や自分の祖先の由来を教えてくれる。
価格は確か2万円ちょっとだった。
ちなみにUSの同様のサービスである23andMeはFDAから勧告が入り、いまは祖先しか教えてくれない。

一昨日結果が出てきた。
正直知的好奇心的に面白いが、これを見てアクションが打てる気が全くしない。僕は通常の人よりも食道がんにかかる確率が高いみたいだが、じゃあどうしろというのだ。少なくとも継続的にこのサービスを使うことになるとは思えない。ちなみに、子宮筋腫にかかる確率も高いらしい。それになるにはまずは子宮をゲットする必要があるんだけど。。。

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DeNAとしては、恐らく登録者を健康情報満載のポータルサイトにコミュニティ化して囲いこむ作戦だと思うが、正直僕はあまり惹かれなかった。ここまで読んでもまだ試したい人はぜひ下記のリンクからご応募ください!

自宅でできる遺伝子検査MYCODE(https://mycode.jp)、紹介コード:0e59c491c3 入力で、最大3,000円分のギフト券がもらえます。
(有効期限 2016年05月18日、詳細: http://bitly.com/11kLCa9
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2015年06月02日

Google Fit

自分のグーグルデータを見る第二弾−Google Fit。僕はほぼ常時Moto360をつけているので、かなり正確に一日の運動状況を捉えていると思う。動きによって、自動的に歩いているのか、走っているのか、自転車に乗っているのかも分かる。ランニング時に使っているNike+とも自動同期される。一応心拍数もトラッキングされているようだが、残念ながら、あまり正確ではない。

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この一ヶ月の運動状況を見るに、
−ボストンにいる間は、ほぼ毎日自転車に乗っている分、歩きの時間は少ない。ニューヨークや東京に出張した時は一日二時間程度歩いている
−カロリーの計算はかなり歩きの量にリンクしている。最大でも2,000カロリー程度だが、基礎代謝だけでもそれくらいあるのではないか
−曜日で見ると、運動量は殆ど曜日と関係がないようだ。毎日似たようなライフスタイルだから当然なのかもしれない
−出張時の時差は調整されていないようで、全部のデータは東海岸時間で出力される。故に時間帯別の分析は難しい

これだけのデータを取得できているのだから、パーソナライズされた健康や運動面の指導をアプリからプッシュしてもいいような気がするのだが、そういったサービスは一切ない。データをトラッキングするという面では、Google以外にも多種多様なサービスがあるので、データから意味合いを出すアプリに期待をしたい。ダイエット系のアプリとかはAPIでデータを引っ張ってこれないのだろうか。
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2015年06月01日

Google Location history

Googleの何かしらのサービスを使っていると一定の間隔でGPSデータが取得されるようだ。

ここのサイトに行くと自分の過去のデータにアクセスできる
https://maps.google.com/locationhistory

例えばこの一ヶ月の僕のデータはこんな具合だ。
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ボストン周辺
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ニューヨーク周辺
Capture 3.PNG

東京周辺
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これを見ると幾つかの面白いことが分かる
−まずGPSには大きな誤差がある場合が結構あり、それも数百メートルとかそういうレベルではなく、数キロ単位の誤差になっている。恐らく一部の位置情報をwifiから持ってきているためだと思われるが、タイムスタンプからこれをクリーンアップすることが必要だろう
−一日の中でも時間帯によって取得頻度が大きく異る。例えば朝と夜は一時間に1,2回しか取得されないが、午後の時間帯は10回以上取得されている。恐らくこれは位置情報を取得するアプリの使用頻度と関係しているのだが、加重速度センサーとリンクをして、動いた時に取得頻度を高めている可能性もある
−フライト中の経路がかなり正確。フライト中はもちろんフライトモードにしているので、データは取得できていないはずだが、地図上の経路はかなり正確。僕はカレンダーにすべてのフライトを入れているので、フライト番号から情報を引っ張ってきているのか
−このデータから少なく住んでいる場所、職場の場所、主な移動手段くらいの情報はかなり正確に分かる。人口属性は難しいと思うが、所得水準もなんとなく分かるかもしれない。ただしこのデータだと、ロケーションベースのリアルタイム広告を、ユーザーの関与なしに配信するのはまだ難しいのではないだろうか
−今後GPS機能付きのウェアラブルが増えてくると、取得頻度や精度が向上してくるはず。残念ながらいまつけているMoto360は単に携帯側の位置情報データを引っ張ってきているだけ
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2015年05月31日

Stress

10X Engineerという言葉があるが、要するにトップレベルのエンジニアは平均的なエンジニアよりも10倍生産性が高いということだ。コーディングに限らず、人間が持つ能力の差は、線形ではなく指数関数的に異なると思う。

その一例がストレスに対する耐性。起業家がストレスに対する耐性は、少なく見積もっても世の中平均の10倍はある。この世の大半のものは、慣性に従って動いていて、恐らくそのほうが全体的な効率性が高まる。しかしすべて慣性に従うとイノベーションがないので、誰かが何かをブレークスルーする必要が出てくる。ここで問題となるのは”何か”ということに対して、誰も答えを持ち合わせていないことだ。

一般的な仕事は9割成功・1割失敗が標準的な比率だとすると、起業家は殆ど失敗の連続。失敗でいちいち落ち込んでいたら、前に進めなくなってしまう。さらに、事業が大きくなるに連れて、失敗と成功の振れ幅も増加していくので、ストレス耐性に対する要求レベルも増加していくことになる。大半の場合、最後まで”何か”という部分はわからないので、道無き道をガソリン切れかけの車で走っている感覚に近い。

ストレスがある限度を超えてしまうと、それを丸ごと受け止めるよりも、目先のことの集中し何ができるかを考えるのがベター。あとは振り出しに戻ってもいいという覚悟と最低限のライフラインの確保。ストレス耐性があっても、成功するとは限らないけど、いつか何かの得にはなるだろう。

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2015年01月12日

Tech trends, user behavior and talents

スタートアップ、特にテック系のスタートアップには、トレンドというものが存在する。今年はIOTが来るとか、そういう類のものだ。VCは一般的にはそういうトレンドに沿った投資を行うのが好きだし、トレンドには起業家も群がってくる。

さて、トレンドはどう形成されるのか。僕は何かしらのテクノロジーイノベーションが起きて、その結果ユーザーの行動が変わることがトリガーだと思う。例えば、去年あたり結構流行っていたO2Oとかでいうと、
−スマホの小型化、低価格化
−4Gネットワークの普及及び低価格化
−パケ放題のスマホの普及
−小売店頭におけるタブレット端末の普及
みたいなことがトレンドの背景にあると思う。

一旦トレンドが醸成されると、そのトレンドに乗っかったプロトコルやプラットフォームが出始める。トレンドにもよるが、ここを押さえることが肝であることが多い。例えば、O2Oの場合、アップルがiBeaconを出したし、位置情報に基づいた広告配信のアドネットワークとかもそれに当たると思う。

最後に出現するのが、アプリケーション。マネタイズだけでみるとこの段階が最も儲けやすい場合が多い。O2Oだと、Uber、出前系のアプリやショップキックとかがそれに当たる。

一個のトレンドが出現すると人材がそこに群がるし、お金もどんどん集まってくる。ちょっと厄介なのは、トレンドっぽく見えるんだけど、その背後にテクノロジーイノベーションやユーザーの行動変化がないものだ。そういうトレンドは実際は一種のHypeに過ぎず、少し時間が経つと消え去ってしまう。

個人的には、トレンドを取り巻く様々な事象の発生順序を理解し、それぞれの段階でこのトレンドが本物かどうかを見極める力が非常に重要だと思う。
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2014年11月11日

Vice News

アメリカのオンラインメディアに激変が起きている。

Vice.JPG

Buzzfeedに代表される新興メディアの台頭がその一つだと思う。これらのメディアの特徴は、エンタメ寄り、キュレーションまたはユーザーが作ったコンテンツ、ソーシャルメディアによる拡散、徹底したデータサイエンス。Buzzfeedはこの数年でアメリカトップ10のデジタルメディアになったし、バリューエーションも850億に達する。Playbuzzというサイトもクイズ形式を利用し、Buzzfeedの半分程度のトラフィックを数ヶ月で達成した。はっきり言ってこのようなメディアの内容は極めて薄い。クリックしたくなるタイトルで客を寄せるが、内容はイマイチな場合が多い。モバイルに注力し、スキマ時間をマネタイズするという観点からはソーシャルゲームにきわめて似ている。

一方でニッチ層を狙ったメディアもじわじわ支持層を増やしている。Vice Mediaがその代表格だ。戦争、ドラッグ、テロや疫病等の社会的問題に切り込んで行くのが特徴だ。若干画面の描写がリアルすぎるという意見もあるが、ジャーナリズムの真骨頂といえるような名作を多く残している。例えば最近のエボラに関するドキュメンタリー。



エボラが最も深刻なリベリアにジャーナリストを送り込み、命の危険を犯してまで現地の実情を正確に報道する。これはBBC, CNNでもできていないことだ。以前このようなシリアスなコンテンツはお金にならないと思われていたが、Vice Mediaはすでに580億円調達している上に、スポンサーコンテンツの売れ行きが非常に良い(一作品数億円)。

まぁビジネスなので、いい悪いはないが、個人的にはVice Mediaに頑張ってもらいたい。ジャーナリズムとビジネスの新しいカタチの融合だと思う。
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2014年11月10日

MIT Suicides

時たま学長から意味がよく分からないメールがくる。最初は無視していたのだが、よく届くのでちゃんと読んでみたら、誰々が自殺したという趣旨のメールだった。学生、教員問わず、自殺者がでるとメールを流す仕来りになっているようだ。日本語に人身事故という言葉があるように、オブラートに包んであるので、パッと読んでも良く分からなかったのだ。

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ちょっと調べてみると、最近もう公表しなくなったが、2000年までのデータによるとMITの自殺率は圧倒的に高いらしい。
1964年から2000年だと10万人に対して学部生で21.2名、院生まで入れると15名。ちなみに、ハーバード大が7.4名、コーネル大学が5.7名、ミシガン大が3名弱。

なぜMITの自殺率が高いのか。僕もこっちに来てから学部の理系の授業とかとってみたが、はっきり行って授業についていけないし、周りの学生が皆天才に見えてしまう。いままで無敵だった学生が初めて挫折を経験し、その衝撃で自殺を試みるという仮説もあるが、これはトップ大学であれば、皆どこも同じなはず。

ちなみに日本の自殺率は10万人に対して21.4名。MITの学部生の自殺率よりもわずかに高い。
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2014年11月06日

Start-up in US and China

気のせいかもしれないが、最近世界的にスタートアップが熱い。その中でも特に中国とアメリカが来ている。しかし、同じスタートアップと言っても、理想とされる姿に結構ギャップが有る。

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−ミッションがあるかどうか
アメリカだとほとんどのスタートアップのピッチは解決すべきミッションからスタートする。「世界の貧困を救う」、「ファイナンシングの格差をなくす」とかそういった大義名分系のものだ。それに大体パーソナルなストーリーが紐付いている。最初は本当かなと疑っていたが、ファンダーと話すと結構本気で信じているケースが多い。それに比べて、中国のスタートアップはとにかくビジネスモデルとマーケットオポチュニティを全面に押し出している。金さえ儲かればOKと感じだ。

−トレンドに乗るかどうか
日本でもPeterのZero to Oneが流行っているらしいが、アメリカのVCや一流と言われる起業家曰く、トレンドとか気にせずに、ニッチで今後伸びるかもしれない市場を独占するほうが戦略的に正しいらしい。一方で中国には、トレンドに乗れば豚でも飛ぶ(通称、豚の理論)が存在するくらい、ビッグトレンドを押さえることが大事とされている。VCも今後数年のトレンドを押さえて、そこから外れた分野はほとんど投資しない

−プロダクトに拘るかどうか
アメリカでは、特にシリコンバレーを中心に、異常なまでにプロダクトに拘う文化がある。ファンダーはテクニカルファンダーのほうがいいし、ファンダーの最重要な仕事はプロダクトに細部までに完璧に作りこむこととされている。中国ではプロダクトそのものよりも、チャネル、オペレーション等の実行面に重心を置いたスタートアップが非常に多い。故にファンダーの結構シニアなおっさんが多い

僕の勝手な見解だが、根本的に違うのは
−Winner takes allかそれともいくつかの競合が共存できるか
−アイデアプレミアムがあるか、IPが守られるかどうか
−先行事例のコピーかそれともオリジナルか
これらの要因が起因し、スタートアップのカルチャーを変えているのではないか。

日本は中国とアメリカの中間、どちらかと言うと少し中国よりに位置すると思う。
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2014年10月03日

Oculus

• Oculus はヘッドマウントディスプレイの革命児
◦ Oculus Riftとは一種のヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)だ。顔面にディスプレイを付けて臨場感ある映像を楽しむ装置であり、バーチャルリアリティの一種とも言える。20億ドル(2000億円)の買収と聞けば、さぞ革新的な発明かと思いきや、実はHMD自体は80年代後半に発明されたものだ。その後様々なメーカーが参入と撤退を繰り返すも、メインストリームからはかなり遠い存在であった。例えば、MicrosoftはHMDに見切りをつけ、Microsoft IllumiRoomという、プロジェクターを使いリビングルームの壁にゲーム画面を投影するソリューションに力を注いでいた。
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◦ そこにOculusという無名のスタートアップが登場し、KickstarterでOculus Riftのプリオーダーを開始。なんと目標2500万円に対し、一気に2億5千万円も集めてしまったのだ。単価を考えるとほぼ7000台分。今までの世界全体のHMD年間売上台数に相当する量である。
• ストレスフリーの没入感を3万円で実現
◦ 今までのHMDが失敗した理由のひとつに、「3D酔い」と呼ばれる使用中・使用後のめまいが挙げられる。ほぼ全視界を画面が覆うため、脳は映像が現実だと錯覚するが、映像の動きと顔面の動きに少しでもギャップがあると脳が混乱し、めまいを起こしてしまうわけだ。
◦ もちろん今までにもこの課題をクリアした製品はあったものの、一般消費者に全く手の届かない値付けがされていた。Oculus Riftの凄いところは、使用後の違和感なく圧倒的な没入感を提供しながら、価格を300ドルに抑えたことだ。

• 21歳の創業者はまたもや大学中退
◦ 世界中の電機メーカーが総力をあげても実現できなかった、この製品を開発したのは何と大学中退、弱冠21歳のPalmer Luckey氏。彼は14歳から近所でバーチャルリアリティのコミュニティを立上げ、自らも多くのプロトタイプを作ってきた。起業前は、University of Southern CaliforniaのInstitute for Creative Technologies (ICT)でのアルバイト。経歴からも彼自身がHMDのニーズ、マーケットを知り尽くしていたことが伺える。iPhone然り、Tesla Roadster然り、テクノロジー自体の先進性だけでなく、プロダクトコンセプトの素晴らしさやマーケティングの妙が成功の鍵となった好例と言えよう。

• 3DスキャンとHMDがタイムマシンを作る!?
◦ しかし、「いくらテクノロジーと良いプロダクトコンセプトをあわせ持つと言っても20億ドルの価値は無いのでは」と思う方も多いだろう。買収を仕掛けたFacebookは、HMDがパソコンのモニターやテレビ、スマートフォンやタブレットの画面に次ぐ、未来の新しいスクリーンになると予想している。一方、人気を得たOculusの開発コミュニティには最も優秀な開発者がすでに6,000人以上集まっている。Facebookは、自ら描く未来に備えて、Oculusというコミュティを含む「プラットフォーム」を買ったのである。MineCraftがOculus Rift版をキャンセルするなど、一部のハッカーはFacebookのような大企業を嫌うので、実際にこの計画が筋書き通り進むかは今のところ不透明だ。
◦ 仮にHMDが未来のスクリーンとなったら、どんな世界が我々を待っているのだろうか。究極的には映画「マトリックス」にあったような、物理的な肉体と思考の分離が可能になる。瞬間移動に近い体験が可能になるかもしれない。例えば、カメラを装着したロボットを火星に走行させて、その映像をHMDで映し出す。同時に人体の動きをキャプチャーする。動きに合わせてロボットの進行方向を調整すれば、擬似的に火星で歩いている感覚を再現できる。
◦ 直近の応用用途は、まずゲームからだろう。その次に議論されているのは、リアルに体験すると危険を伴う場所のシミュレーションだ。例えば、消防隊員が仮想空間で防災訓練を行うことや、軍事活用も考えられる。
◦ もう一つHMDの普及を後押しするのは、空間をそのままデータ化する3Dスキャンの普及だ。3Dスキャンには色を識別するRGBセンサーに加えて、距離を測るDepthセンサーが必要となる。据え置き型の完成形はXbox Oneに付随するKinect 2だが、持ち運べないためこれだけだとスキャンできるものが限定的だ。先週、世界にまだ50台しかないGoogle Tangoを実際に使ってみたが、Kinect One並みの精度がモバイルで実現できていると実感した。モバイルで3Dスキャンが出来ると一般的なユーザーでもHMDに投影するイメージがもっと簡単に作れるようになるし、ユーザーとHMDのインタラクションも容易になる。
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2014年07月29日

How to deal with jet lag

この2,3ヶ月ほぼ月一でアジアに飛んでいる。飛行機に乗るのは好きだし、ホテル暮らしも悪くないが、時差ボケへの対処は未だにあまり進歩がない。最近試していることをここで共有するが、もっといい技がある方はぜひシェアしてもらいたい。

−メラトニンの摂取
メラトニンとは寝る前に脳内から分泌される一種の合成物である。これを飲めば脳は夜になったと認識し、人はだんだん眠たくなってくる。10時間以上時差があると、疲れていてもなかなか寝られないのだが、これを飲めば寝られることは寝られる。ただし、次の日の寝起きがあまりすっきりしない気がする。あと日本の薬局では売っていないので、アメリカで購入する必要がある

−フライト中寝ない
最初は到着地の時間帯に合わせて寝るとか試していたが、面倒くさすぎてうまく行った試しがないので、いまはフライト中は全く寝ないというスタイルに切り替えた。しかしながら12時間−15時間に及ぶフライト中、ずっと何かをし続けるのは難しい。大体持ってきた本を読みつくし、映画もひと通り見たときに、睡魔が襲ってくる。

−目的地の昼間は絶対に寝ない
眠気のピークはだいたい夕方辺りにやってくるのだが、レッドブル+ミンティア+運動で撃退をしている。ここで寝てしまうと時差ボケは長引き、一週間くらいかかる場合も出てくる
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2014年07月27日

Compensation in Bay Area

シリコンバレーのお給料の事情について少し書いてみたいと思う。

先日どっかの記事でテック企業で働くインターンの給料が高過ぎると書いてあったが、実際の給料はメディアに出ているものよりも遥かに高水準。大企業はもちろん、Pre IPOの会社でも年収に換算すると1,000万円より少ない企業はあまりないだろう。これに加えて住宅手当とか、旅費とか色々出る。

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これが正社員になると少しアップグレードし、年収で1,300万円から1,500万円くらいのスタートとなる。もちろんに職種によって違いはあるのだが、職歴5年−8年位だと大体こんな感じだろう。Pre IPOの会社であれば、これにストック・オプションも加わる。これは数百万円から多くても1000万円というのが相場だそうだ。

これだけ読むとさすがシリコンバレー!という感じになるのだが、実際のところそんな贅沢な暮らしができるわけでもない。まずは家賃が高い、単身でも2,000ドルは軽く超える。しかも毎年10%増。家を買おうと思ったら手付金で5,000万円はかかる。また税率が高い、僕のようなインターンでも税率がすでに4割弱。あと致命的になのが、給料があまり上がらず2,000万円前後でガラスの天井にぶち当たることだ。特にネイティブスピーカーでない場合、プロダクトマネージャー以上のマネジメントロールにつけないので、それ以上の給料をもらうことは極めて難しくなってくる。

なので、海辺にドカーーンと別荘を建てたいのであれば、結局のところ起業もしくはいまだとヘッジファンドという道しか残されていない。前者はハイリスク・ハイリターン、後者はミドルリスク・ミドルリターンと言った感じだろうか。

まぁ、天気が素晴らしくいいので、個人的にはこれだけで取られた税金くらいの価値はあると思う。



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2014年06月26日

Immigrants in Valley

先日どこかの記事で、シリコンバレーのテック系企業で、始めてアジア系の従業員が白人を超えたと報道されていた。実際の所、人種もそうだがシリコンバレーは殆ど移民で成り立っていると感じる。

僕がいま働いているプロダクトマネジメントチームは、トップがインド系アメリカ人、メンバーにロシア系アメリカ人、インド系アメリカ人三名、韓国系アメリカ人と白人アメリカ人二名がいる。これが隣のエンジニアチームになると、半分が移民してきたアメリカ人で、残り半分が高校以降にアメリカにきた外国人となる。勿論、人事とか会計とかは殆ど生粋のアメリカ人なので、全体的に見ると移民一世と外国人を合わせると6−7割は硬いと思う。

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KPCBの分析に依ると、半数以上のスタートアップは移民が作ってきたらしい。

文化も言語も全く異なる人達が、共通のコンピュータ言語を元に一緒に仕事しているのは、よく考えてみると非常に奇妙な姿だ。世界的に見ても、シリコンバレー以外に、あとはイスラエルくらいしか無いのではないだろうか。

ところが911以降、急速に移民の流れが変わり、文系卒業生がアメリカの就労ビザ(H1-B)を取得することはコンサル、金融業界以外で殆ど不可能となっている。テック系の企業で働くにしても、H1-Bを取得するには抽選が必要で、2年連続で当たらず泣く泣く本国に帰る人もちらほら聞く。

シリコンバレーにとってこれは死活問題なので、facebookを始めとするテック系の企業はロビーイングを強め、ひょっとしたら来年には起業家ビザが新規にできるかもしれない。殆どの組織の進化は市場に追いつけないわけだが、今後のシリコンバレーに期待したい。
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2014年06月23日

Tech companies in Silicon Valley

今週からシリコンバレーにあるアドテク系の会社でインターンを始めた。アメリカで働いて給料を稼ぐのは人生でこれが始めてだ。

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この会社はいわゆるVCがサポートしているテック系の会社で、シリーズCまで調達し、来年くらいにも上場すると噂されている。会社自体は本当にイケイケドンドンと言った感じで毎週5−10名程度採用しているようだ。ちなみに、いま全社のサイズが400名程度。やめるのも早いので、年末までにあと150名程度増える予定とのこと。

ちょっと驚いたのが、会社のワーキングスタイル。夕方の6時には殆どの人はすでにオフィスにいない。出社は大体10時。家で仕事をしているかと最初思ったが、そうでも無いようだ。僕のいるフロアの3分の1くらいは、キャンティーンスペースになっていて、卓球台やビリヤード台などが一通り揃っている。ランチが終わった後、普通にみんなそこで遊んでいるし、午後になるとビールを片手に楽しんでいる人も多い。勿論、朝昼晩のご飯はバイキング形式で会社が用意して、ビール・ウィスキー等のアルコール類も大量に積まれている。

一方でアジアでスタートアップをやっている人間からすると、これはびっくりするくらいゆるすぎる。普通は飯も食う時間がないし、夜は12時まで働いて当然だし、土日だって必要なときは働くものだと思っていた。うちの会社がおかしいのかと思って、他の会社も回ってみたが、6時にはどこも人はいなかった。

今日の昼にWhisperで働いているエンジニアとランチを食べたが、Whisperのような規模(20人くらい?)でもワーキングスタイルは一緒とのこと。僕が疑問をぶつけると彼はこのようなワーキングスタイルのほうが実は効率がいいと主張していた。彼は中国系アメリカ人で、以前中国のスタートアップでアジア式の熱血カルチャーの洗礼を受けたこともあるらしい。しかしいいプロダクトを作るためには、考える時間も必要だし、勉強する時間も必要。コーディングする時間は1日3−4時間が最適だと言う。

結果的には同じくらいのポジションであれば、シリコンバレーのほうが給料が1.5倍は高いし。イノベーションを確実に生み出しているのも事実だ。

勿論アジアとの就職市場のダイナミックス自体が異なるから単純比較は出来ないのかもしれないが、ワーキングスタイルが劇的に異なることは否定出来ない。少なくとも夏の間は、こっちの流儀で少し働いてみたいと思う。
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2014年05月25日

3D printing

今学期はあるMITのコンピュータサイエンスの教授のラボと次世代3Dプリンターを世に送り出すプロジェクトに参加していた。3Dプリンター業界に対して少し考えが深まったので、少しここに書き残しておきたい

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今騒がれている3D printingとはAdditive Manufacturingの一種で、3D printingはその中でかなりマイナーは存在
* Additive Manufacturing(AM)は簡単にいうと色々物をくっつけて製造する手法だ。家庭用のインクジェットプリンターもその一種だし、メジャーどころでいうとSelective laser sintering(SLS)などが存在する。
* 現在の3D printingのスペックでは、他のAM手法に全く歯が立たず。特にスピードや精度面で大きな課題が存在する。そのためAMという狭いエリアでも相当マイナーな存在に過ぎない

3D printingがマスプロダクションを凌駕する日はまだ遠い
* 現在3D printingの主な用途は産業向けでかつプロトタイプ向け。プロトタイプ向けの市場の中で、3D printingが占めるシェアはまだ10%程度で、プロトタイプでも色々他の手法が優位に立っている
* マスプロダクションにおいて現実的にビジネスとして成り立つものは殆ど無い。但し一部のカスタマゼーションの非常に必要な商品(iPhone Case、義足)等はコスト的に見合うかもしれない
* 3D printingは半導体と違いハードウェアで動くものなので、ムーアの法則が当てはまらず、急激なスペック改善はあまり期待できない
* 今まで産業向けのマシンはそもそも一台3,000千万円するし、累計でも数千台しか売れていない

この数年3D printingが熱くなってきたのは特許が切れたため
* 最近熱いと言われている3D printingは、趣味で買っている人向けに作られたMakerBotに代表される安いマシン
* これらのマシンが一気に世の中に出てきたのは幾つかのカギとなる特許が切れたからである
* しかしこれらのマシンはクオリティが非常に低く趣味の領域を出ない。3D printingの市場に占めるシェアもまだ10%以下と非常に低い


なので、僕はあまり3D printingに対して強気ではない。勿論、以前IBMがPCのニーズを見誤ったように、3D printingが製造業の中心を占拠する可能性は否定出来ないが。
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2014年05月23日

Uber vs Lyft

朝六時に起き空港についたが、フライトがキャンセルされてしまい、11時半まですることがないので、今日乗ったLyftの運ちゃんとの会話を振り返ってみたい。

運ちゃんは中南米の某共和国からの移民で現在30歳前後。外国人はPhDやMBAを取ってもなかなか就労ビザが取れないというのに、何故これだけの移民が中南米から来ているのかが良く分からない。そういえばタクシードライバーも殆どが移民だ。彼はアメリカにはもう10年以上住んでいて結構英語は流暢。現在は次の職に突くために、職業訓練の学校に午前中だけ通っているらしい。

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彼は3年前から車を買おうと思っていて、お金を貯めて半年前にやっと購入した。日産のAltimaの新車だ。そこで彼は友人からUberというアプリがあって、それでお小遣いが稼げると聞いた。しかも彼がドライバーになると、友人と彼自身に250ドルずつ入るらしい。それで彼は授業の無い午後に試しにドライバーなってみたら、なんと最初の一週間で2500ドルを稼いだ。Uberの威力に取り憑かれた運ちゃんは、継続的にUberのドライバーとして活躍するが、儲けが最近減ってきているらしい。それで最近はLyftも同時に使っているようだ。

運ちゃん曰く、Uberは乗客のことしか考えておらず、Lyftのほうが気に入っている。例えば、Uberだと直前のキャンセルでも乗客はキャンセル料を払わなくて済むが、Lyftは乗客から10ドル徴収しそれは運ちゃんに分配する。あとLyftは高速料金も負担してくれるとのこと。これは本当かどうか不明だが、Lyftのお客さんのほうがナイスな人が多いそうだ。

車を持っていない貧乏学生にとっては、UberとLyftの対決は本当に有難い。Lyftは値段をどんどん引き下げる一方、Uberも低価格帯のプランを導入している。今までの経験から確かにLyftのほうが全体的な質な高い気がするので、Lyft優先で選んでいるが、Uberのほうが車の数は多いので結局はUberになる場合が多い。ちなみに、いずれもタクシーの質よりは大分良い。

英語がそこまで話せず労働ビザもない移民が、パートタイムかつ合法で月間1万ドル稼げる仕事はなかなか他に無いだろう。Uberは余剰労働力と余剰自家用車をアプリを通じて消費者に提供し価値を生み出している。タクシー会社の中抜きが排除されたから価値があるという人もいるが、Uberだって結構な手数料取っていると思うし、バリエーションからもタクシー会社より儲かっていることが伺える。アジアではハイヤー以外の展開が出来ていないUberだが、今後ビジネスモデルをどう進化させていくのか。一都市3人体制のコピーモデルは通用しないと思う。


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2014年05月14日

Fitbit

Fitbitを使い始めてから半年以上たった。

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昨年末は賑やかだったステップ数のランキング表も、いまや僕ともう一人のみ。他の方はUnranked、つまり使うのをやめてしまった。

以前も書いたかもしれないが、結局の所インパクトがどこに効いているのかが良く分からない。最初は面白半分で皆購入するのだが、自分の健康状態とFitbitのアウトプットの関連性が見えにくくなり、途中でギブアップしてしまう。これはFitbitに限らず、ツール系ウェアラブル全般に言える話だと思う。

もう一つはハードウェア商品とのしての質の低さ。2ヶ月位Fitbitを使うと、ハンドバンドが破れて使えなくなってしまう。Fitbit Flexのリコール問題も記憶に新しい。僕が以前アマゾンで40ドル買ったカシオの電子時計は毎日付けているにも関わらず全く使用上問題がない。ウェアラブルメーカーはコンセプト中心に先走り、コンシューマ向け電子機器の基本に時間を割けなかったのだろう。従来の電子機器メーカーに学ぶところは大いにあると思う。

Nike Fuelbandも大幅にリストラされ、ウェアラブルブームは一巡したような感じがする。よりスマートなレコメンド機能、ウェアラブルのためのインプット機能、バッテリーの性能もしくは非接触型充電器の普及。この辺りが次世代ウェアラブルの開発要点なのではないか。
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2014年04月17日

Light and shadow

アメリカに来てから、以前ではメディアしか知ることの出来なかったスタートアップ界の有名人に会う機会が多い。公開セミナーとかだとまだ其処までのギャップを感じないが、少人数もしくはさしで話した場合、メディアが創りだしたイメージとの違いにびっくりするケースが多い。

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順風満帆だと思っていた人が、実は結構どん底的な体験を何回もしていたとか。仲良さそうに見えていたファンディングチームは、実は崩壊の危機が差し迫っていたとか。偉そうに威張っている経営者が、実は相当長い間頭を下げまくってここまで努力してきたとか。

考えてみれば当たり前で、仲の良い友人でも自分のすべての包み隠さずに伝えることは少ない。赤の他人である記者に対しては、物語のごく一部しか語っていないし、自分に有利な方向に持って行こうとするはずだ。なので、就職・投資・買収・提携など重大なパートナーシップを結ぶ場合は、レファレンスチェックが不可欠になってくる。

最近読んだ本の中で、Hatching TwitterがTwitterの誕生秘話を赤裸々に書いているので、興味の有る方はぜひ読んでほしい。これがジャーナリストの腕の見せどころなのだろう。
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2014年04月08日

Future of mobile searching

最近ぼんやりと考えていたことを文字に起こしてみたい。

PCインターネットの盟主は誰が何を言ったってGoogleだ。Googleがどうやっていまのステータスにのし上がったかというと、サーチエンジンを押さえたからだ。Page Rankという考え方は別にGoogleしか思いつかなかったわけではないし、少なくとも初期の事前でGoogleのアルゴリズムが最も優れていたとも思わない。かつアルゴリズムが拾っているデータの殆どなだれでもアクセスできた。なので、英語圏でGoogleがサーチエンジンの市場を制覇したのは、AdWordsの発明やその他無料サービスを活用したトラッフィク増幅によるところが大きいと考えている。だからこそ、商慣習と文化が違うアジア圏では、Baidu, Never, Yahoo!に対して苦戦している。

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一方でモバイルに関しては明確な勝者がいない。アプリレベルの検索ですら、APP Storeの精度は非常に問題が有る。原因は至って簡単で、Page Rankに相当するアルゴリズムがまだモバイルで開発されていないからだ。ロジカルに考えるとモバイルのほうが、アルゴリズムのインプットが多く、より精度の高い検索が開発しやすい。そもそも日常生活の中で、何か物を探す、新しい物に出会うプロセスの殆どは、友人等を通じたソーシャルなインプットだ。モバイルは元々パーソナルなデバイスなので、PCよりも遥かにソーシャルに強いし、色んなパーソナライズされたデータが取れる。ソーシャルデータ、APP Storeのサーチ履歴、あとはアプリ内の行動パターンを組み合わせれば、ひょっとしたらPage Rankを超えるアルゴリズムができるのかもしれない。

PCと違うのはこれらのデータはどこにも公開されていないということだ。アプリ内の行動パターンはFlurryがほぼ独占しているし、ソーシャルなIMやFacebookが圧倒的に強い。APPのサーチ履歴はAPPLEとGoogleが持っている。これはアルゴリズムも戦いというよりも、ビジネスの組み方の良し悪しを競っている気がする。勿論AdWordsに匹敵するような広告モデルもまだ発明されていない。

アプリレベルの検索の次は、勿論アプリの中の情報を含めた検索だ。これはもっと閉じれた世界で、それぞれのアプリ開発者が独自のデータセットを持っている。Deep Linkでアプリ間を繋げるみたいな話もあるが、それはPCの考え方に引きずられすぎていると思う。データの殆どはどこかしらのクラウドサーバにアップロードされているので、僕はアマゾン(AWS)のほうがもっと有望な気がする。

モバイル時代の検索(レコメンデーション)は何なのかという問いに対して僕は答えを持っていないわけだが、これが解けた人はGoogleにチャレンジするチケットを手にするだろう。
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2014年03月16日

Don't be evil

Don't be evilはGoogleが大切にしているモットーの一つだ。スターウォーズでいうと、フォースを持っているのであれば、ダークサイドに落ちずに、ジェダイとしてミッションを全うせよ、といったところだろうか。

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先週Google Driveの料金体系が大幅に安価になった。それと同時に利用規約も変更されている。以下がそこからの引用だ。
When you upload or otherwise submit content to our Services, you give Google (and those we work with) a worldwide license to use, host, store, reproduce, modify, create derivative works (such as those resulting from translations, adaptations or other changes we make so that your content works better with our Services), communicate, publish, publicly perform, publicly display and distribute such content. The rights you grant in this license are for the limited purpose of operating, promoting, and improving our Services, and to develop new ones. This license continues even if you stop using our Services (for example, for a business listing you have added to Google Maps). Some Services may offer you ways to access and remove content that has been provided to that Service. Also, in some of our Services, there are terms or settings that narrow the scope of our use of the content submitted in those Services. Make sure you have the necessary rights to grant us this license for any content that you submit to our Services.
要するにアップした全てのものは、グーグルが勝手に使っていいということだ。勿論それだとやり過ぎなので、その後ろに、こういう但し書きもしてある
Your Stuff is yours. These Terms don't give us any rights to Your Stuff except for the limited rights that enable us to offer the Services. We need your permission to do things like hosting Your Stuff, backing it up, and sharing it when you ask us to. Our Services also provide you with features like photo thumbnails, document previews, email organization, easy sorting, editing, sharing and searching. These and other features may require our systems to access, store and scan Your Stuff. You give us permission to do those things, and this permission extends to trusted third parties we work with.
しかしこういうふうに一旦全部グーグルのものと規定し、その後に当てはまるもののみユーザーの許可が必要だと規定するのは少し意地悪なのではないか。

またすでにシャットダウンされているが、つい最近までサーチの結果ページに、“brand image experiment”と称してバナー広告を出していた。以前は、ユーザーに対するメリットがないということで、結構反対していたと記憶している。
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まぁ、シュミット会長がDon't be evilというスローガンに対して疑問を感じているのだから無理もないのかもしれない。彼はEvilの定義が難しいから、違うスローガンにしたほうがよいとパブリックな場で話している。

僕はここでグーグルを批判したいわけではなく、組織が大きくなってきて、特にアメリカで上場してしまうとミッションを追い求めることは難しくなってくるということを言いたい。グーグルはその中でもサーチエンジン広告というドル札印刷マシンがあるために、GoogleX等のMoonshotと言われる革新的なプロジェクトに投資してきた。だから、僕はいまでもTech系の大企業の中では、Googleが一番クールだと思っている。しかしながら、サーチエンジン広告のシェアが徐々に下がってきていて、次のドル札印刷マシンが完成していない中、四半期ベースで二桁台の成長が求められるプレッシャーは大きい。そして、組織が大きくなっていくと、多かれ少なかれモラルレベルは個人に比べて低下していく。まぁ、グーグルも少しずつ普通の企業に近づいてきたということだ。

“Why join the navy if you can be a pirate?”
どっちにジョインするかは人それぞれだが、やはり僕はpirateのほうが合っているかもしれない。
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